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徳島県総合防災訓練に参加
「憂いあれば備えあり」の心で

関東大震災の発災日である9月1日は防災の日。立春から数えて二百十日、台風が稲の実りを襲うとされる頃でもあります。地震、台風への備えはもちろんのこと、先日も九州を大雨が襲ったように、気候は予測不能になってきており、ますます日頃からの備えが重要であることを実感させられます。
今年も健祥会グループは、南海トラフ巨大地震を想定し阿南市橘町を主会場に実施される徳島県総合防災訓練に参加。阿南市の特別養護老人ホーム緑風会ルネッサンスが分会場となり、副会場である福井小学校と二か所で連携して訓練に臨みました。

<訓練の内容>
・一般避難所(福井小学校)内に福祉避難所を立ち上げる
・一般避難所からの災害要配慮者の搬送
・広域支援センターおよび救援物資のストックヤードを設営。物資や人員の過不足の調整

訓練は、和歌山県南東沖を震源とするM9の地震が発生し、徳島県内で震度7を観測。ライフラインも寸断され孤立する地域ができたという状況下。健祥会にDCAT(災害派遣福祉チーム)の派遣依頼があり、西部・東部・南部および関西の各ステージから、DCAT隊員が健祥会アンダルシアに集結したとの想定で行われました。

ルネッサンスに福祉避難所を立ち上げるとともに、一般避難所である福井小学校にも応急的に福祉避難所を設営。災害要配慮者をルネッサンスへ搬送しました。アンダルシア(実際にはルネッサンスで行われました)へはトラックで救援物資を搬入。広域支援センターおよび救援物資のストックヤードを設営し、物資や人員の過不足の調整をシミュレーションしました。
職員約90名が参加し、福祉避難所、一般避難所、広域支援センター、ストックヤードにおいて、支援体制の構築・実践・連絡の手順が、細かく丁寧に実践・検証されました。
緑風会ルネッサンスを飯泉嘉門徳島県知事も訪れ、真剣な面持ちで視察くださいました。訓練後に行われた課題解決のワークショップでは、毎年経験を積むことで、対応力が高まっているという手応えを得るとともに、また新たな課題も確認できました。

健祥会アンダルシア(広域支援センター)

発災直後、被害の少ない健祥会アンダルシアに広域支援センターを設置。グループの各施設の被害状況を集約(実際には緑風会ルネッサンスで行われました)

福井小学校にいるDCAT先遣隊からの要請で災害要配慮者をルネッサンスに移送することに

必要とされている人員・物資をまとめる

飯泉嘉門 徳島県知事も視察に

被災地へのDCAT派遣に向けて、通行可能な道路を確認

各地から集まったDCAT隊員が被災した施設に向けて出発

ストックヤードに県内外から救援物資が集まる

集まった資源を被災施設に割り振る

海岸沿いの道路は寸断されている想定

支援物資をトラックに積み込む

ストックヤードに集まった支援物資を福祉避難所へ移送

福井小学校

総合防災訓練には様々な業種・団体が参加

高台にある福井小学校が一般避難所に。県から健祥会にDCATの出動要請

健祥会のDCATが到着し、福祉避難所を設営。サポートが必要な被災者を受け入れる準備を急ピッチですすめる

電話・インターネットも固定回線が使えない想定。iPadで各拠点をつなぐ

ダンボール製の簡易ベッドを作成

簡易ベッドにも様々な種類がある。岩浅嘉仁 阿南市長が現場を確認

ここでも間仕切りを設置。少しでも過ごしやすいよう配慮

半透明の間仕切りでプライバシーを確保

会場の廊下には過去の訓練の様子がパネルで展示されていました

緑風会ルネッサンス

高台にある緑風会ルネッサンス。自施設も1階部分が津波で浸水しライフラインが断絶した想定。

地域の方もルネッサンスに避難。被災者家族から状況を聞き、アセスメントシートを作成

広域支援センターからDCATが到着

施設職員からDCAT隊員に施設の状況が伝えられる

ベッドが足りなくなり、施設にあるもので対応

福井小学校での対応が困難な災害要配慮者がルネッサンスに緊急入所

緊急入所となった方を静養室に受け入れ。施設職員とDCATのメンバーが対応

188機関、900人が取り組み、情報収集のドローンや水陸両用全地形対応車も稼働、初めて航空自衛隊も参加した大規模訓練でした。
「憂いあれば備えあり」の心で、グループをあげて日頃から組織的に取り組み、地域との連携もさらに強化しながら、怠りなく備えていきたいと思います。
ご参加・ご協力くださった利用者様・地域の皆様、ありがとうございました。

[記事公開日]2019/09/03(火)
[最終更新日]2021/09/09(木)

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