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166名・新しい時代へ確かな一歩を
徳島健祥会福祉専門学校第15回卒業式

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平成24年3月10日、徳島健祥会福祉専門学校で第15回卒業証書授与式が挙行され、介護福祉学科106名、理学療法学科33名、作業療法学科25名、保育福祉学科5名、計166名の卒業生が現場へと巣立って行きました。

保育学科ははじめての卒業生を送り出し、また、介護福祉学科ではEPAに基づいて2009年9月に来日、翌2010年4月に入学したフィリピン人就学生1期生14名が2年間の学びを終えての卒業となりました。EPA人材としてはじめて介護福祉士となる14名。勉強に、施設でのアルバイトにと、2年間必死で頑張っての国家資格取得、そして卒業、その喜びはひとしおです。14名を代表して、フランシスコ・プリンセス・ビクトリア・ガルシアさんが、「卒業できることは夢のよう。皆さんに励まし支えられ、日本語と介護の勉強を頑張ってくることができた。今、心に感謝があふれている。つらいときには学校を思い出し、七転び八起きで頑張っていきたい」と感謝の言葉を述べました。

時代の期待を担って現場へ出る166名、友人や先生方、保護者、お世話になったさまざまな方への感謝を胸に、新たな道をしっかりと歩んでくれることでしょう。


中村博彦理事長告示

「ちょうど1年前、3月11日、考えられないほど大きな震災が日本を襲った。今、多くの国民が傷つきながら、力を振り絞って立ち上がろうとしている。戦後失いかけた国民の絆を取り戻しつつあるのではないか。人口減少高齢社会にあって、私たちの社会は多くの苦しみに直面している。産業界は円高、電力高、法人税高に苦しんでいる。その中で医療・介護・保育は内需を担い、雇用を生む成長産業として、素晴らしい時代を迎えようとしている。参議院本会議での代表質問でも指摘させていただいたように、皆さんが人生の檜舞台に立つ30年後、我が国の高齢化率は30%を越えている。アジア諸国も軒並み高齢化する。また経済成長に伴い、中間所得層が増大し、健康や長寿を求めるようになっている。日本の先進の医療・介護のノウハウや、ベッドや車いすなどの介護機器、健康商品などが、その質の高さゆえに求められている。皆さんは新しい時代、アジアはひとつの時代に、時代に求められる職として巣立っていくのだ。

グローバル化するということはボーダーがないということであり、そこには格差が生じる。だから負けない専門性をつくり、グローバル時代を勝ち抜いてほしい。時代は皆さんの専門性を求めている。時代の求める専門職として進化していってほしい。専門性で時代は皆さんの職を求めている。健祥会を糧として、すばらしい専門性と人間性を養い、大器へと育ってほしい。

『身をたて 名をあげ やよはげめよ』皆さんへこの言葉を贈る。患者さん、利用者さんにすばらしい職業技・人間業を提供することを願う。健康で頑張ってほしい」


齋藤史郎学校長式辞

「変動する社会にあって、本校を巣立つ皆さんが自立して生きていくための心得を伝えたい。一つは、すべてに平等公平なすばらしい日本の国民皆保険制度を持続性のあるものとするためには予防が重要、それを実践するのは皆さんであるということ。二つめは、学問は様々な分野で進歩を遂げ続けており、それゆえに生涯学習が重要であるということ。三つめは、世界のどこにあっても役立つ人であるために、内にこもらず積極性を持って、実力をつけることこそ求められるということ。日本経済は縮むことが懸念されるが、世界に冠たる医療と科学技術をさらに進展させることにより、世界に貢献できるはずであり、そのためにも皆さん方若い世代にぜひ世界で活躍してほしい」


[リンク]
EPAで初の介護福祉士に フィリピン人就学生、県内専門学校卒業 - 徳島新聞社

[記事公開日]2012/03/21(水)

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