入居者の一人の方が「私も一緒にしたいわ」と言っているのが聞こえてきました。何の事だろうと思っていると、窓の外で職員が草引きをしているのを見られての言葉だと分かりました。
シルバーカーを使用して普段から歩かれているものの、95歳と高齢でもあるため出来るだろうか・・・と悩んでみましたが、外で草引きをしている職員を見ては「一緒に草引きしたいな~」という言葉が出ているため、一緒に行ってみますかと声を掛けさせていただきました。「本当に?行ってもいいの?」と言われているため、一緒に前庭まで出ていく。
すでにやる気に満ち溢れているのか、庭に行く途中でもアスファルトの間から生えている草を抜き取っている。シルバーカーを押す姿勢は、腰が70度程度曲がっている。そのまま前に転がってしまうのではとハラハラしてしまったが、そんな気持ちを知ってか知らずか「外でこうやって出来るのはいいな」と嬉しそうな表情を見せて下さる。
中庭で草引きをしている職員と合流し草引きを始めると「外の空気は気持ちが良いな」と言われ、立ったまま草を抜こうとされている。ちょっちょっと待ってーとついつい口に出し、慌てて椅子を準備。
草引きをしていると「こうやって外で作業するのもいいな」「家の中でばかりいても動けなくなってしまう」「自分は、事務作業ばかりしてきて・・・」「嫁は本当に優秀で・・・」「ここには同級生の人もいる。2階の〇〇さんでね・・・」などなど、草引きをしている間終始しゃべってくださっている。
そろそろ、戻りませんかと話をすると、「こんなに話をしたのは本当に久しぶり。自分は口下手だからあんまりしゃべれないけど、本当に出てきて良かった」と話されている。
長く介護の仕事をしていると、入居者の方にしていただくのは、危ないのではないだろうか、無理ではないだろうかという気持ちが先だってしまうことが度々ありますが、何事もチャレンジしてみないと分からないことが良く分かりました。
日々の些細な出来事も含め、今後も投稿できればと思います。
それでは次回の投稿をお楽しみに