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医療法人青嵐会 むくの木クリニック
開院10周年記念「市民公開講座」開催


今年3月に開院10周年を迎えたむくの木クリニックで、健祥会グループの感謝の日にあたる7月31日に、地域の皆様への感謝を込めて、記念事業として市民公開講座が開催されました。

ヒポクラテスの誓いの上に
むくの木のもとで


冒頭、岩花弘之院長より10年の節目の挨拶がありました。
紀元前4世紀、健康・病気を自然の現象と考え、科学に基づく医学の基礎を作ったことで「医学の父」と称されるヒポクラテスの誓いが紹介され、その精神が世界医師会(WMA)によるジュネーブ宣言(1948年)となり、現代の医療倫理の根幹を成していること、「相互信頼に基づき、地域医療に貢献し、健康寿命の延伸をめざします」というむくの木クリニックの基本理念もその上に拠って立つものであり、その象徴がクリニック玄関で、大地に根を張り、空へ空へとのびるむくの木であることが語られました。

転倒予防と骨粗鬆症について学ぶ


続いて、市民公開講座「転倒予防と骨粗鬆症について〜いつまでも元気な生活を楽しむために〜」。むくの木クリニック整形外科 安井夏生(元徳島市病院事業管理者・元徳島大学病院病院長・元徳島大学整形外科教授)が自身を骨大工と称して講演。寝たきりの原因の第3位を占める骨折について、脊椎圧迫骨折、大腿骨頚部骨折、前腕遠位端骨折を解説。高齢者の骨折の原因は骨粗鬆症であり、女性に多く、80歳を越えると50%以上、100歳になればほとんどすべての人が発症していること。脊椎圧迫骨折は気付かない場合もあるが放置すればどんどん骨密度は下がってしまうこと、大腿骨頚部を骨折したら一刻も早く手術し、リハビリを開始することが何よりも大事であることなどが、データや図解、写真を交えて解説されました。
さらにむくの木クリニックで行うDXA法での測定は精度高く有効であること、まず自身の骨の状態を知ったうえで、食物からではなく(カルシウムをたくさん摂っても骨密度アップにはつながらない)、服薬により骨密度を少しでも上げて骨折のリスクを下げ、健康寿命を延ばすことの意義が語られました。
また、健康寿命の観点から、ロコモティブシンドロウムやメタボリックシンドロウムにも触れ、バランス感覚を養うとともに骨密度アップにもつながる開眼片足起立運動の15秒ずつ毎日3回の実践を推奨。「避けられない老化を前向きに受け入れつつ、元気でいるためにできることをする・・・・そんな気構えでいてほしい」と、会場の皆様に語りかけて講演を結びました。

皆んなでライブを楽しんだひととき


休憩を挟んで、むくの木クリニック三浦眞司副院長と事務スタッフによる「センチメンタルむくの木ハウス」のライブでは、皆様に懐かしい曲の数々を楽しんでいただきました。コロナを経ての久しぶりの登場に、大きな拍手とアンコールをいただきました。

愛され頼りにされるクリニックめざして


最後に、医療法人青嵐会中村晃子理事長がご挨拶に立ちました。
「さきほどのライブで懐かしい歌を聴きながら、この10年を振り返っていました。今、理事長としてご挨拶をさせていただいていることに非常に感慨深いものがあります。当院は、グループ創始者中村博彦が福祉と医療の連携を描いて構想したクリニックです。残念ながら創始者は開院を見ずに急逝してしまいましたが、すばらしい先生方に支えていただき、優秀なスタッフ、当院を信頼して通ってくださる患者様、本当に多くの皆様のおかげで今があります。
そして本日、地元の南井上の地域の方々はじめ、グラウンド・ゴルフ愛好家の皆様方など、新しいご縁もいただき、大変嬉しく思っています。より良い医療を提供することによってこのご縁をさらに深めてまいりたいと思います。
むくの木クリニックはまだやっと10歳です。愛され頼りにされ、そしてここにむくの木があってよかったと言っていただけるクリニックめざして次の10年もしっかり歩んでまいりますので、今後ともご支援ご協力をよろしくお願いいたします」

クリニック2階の広いリハビリテーション室が満員となる盛況でした。酷暑の中、お運びいただき、そして長時間熱心にご参加くださり、ありがとうございました。冒頭で岩花弘之院長が語ったように、医療には患者様の協力が不可欠です。患者様と医師が信頼関係を紡ぎながら、協力していっしょに健康を紡いでまいりましょう。

[記事公開日]2024/08/06(火)
[最終更新日]2024/08/07(水)

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