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「さすまた」にも挑戦!
障害者支援施設 健祥苑で「不審者侵入時の対応訓練」

相模原市の知的障害者施設での痛ましい事件を受け、健祥会グループ唯一の障害者支援施設 健祥苑では、徳島北警察署のご協力を得て、「不審者侵入時の対応訓練」を実施しました。

生活安全課の梶課長よりのご助言で、あらかじめストーリーを定めずに、職員がそれぞれの機転で判断し対応することとなりました。現実は不測の事態だらけですから、失敗も訓練のうちなのです。


不審者が施設内に侵入
異変に気づいた職員が男をなだめる
突然刃物を取り出し職員に襲いかかる男
駆けつけた警官に取り押さえられた

訓練内容: 不審者に扮した北署員が施設へ侵入し、苦情めいた言葉を職員に浴びせながら奥へ進もうとします。対応に当たった職員が奥への侵入を止め、談話室へと誘導す るとともに、別の職員がすぐさま110番通報。同時に館内放送で事態発生を全職員に知らせます。健祥苑では不審者を刺激しないよう、また利用者様を動揺さ せないよう、「不審者侵入」を別の言葉に置き換えて、全館の職員に周知するよう定めています。
警察の到着までの時間(北署から健祥苑の場合で約5分)をなんとか繋ごうとする職員に、ナイフを取り出した不審者。数名の職員が、身の回りにあるモップやほうきなどで壁際に追い詰め、応戦するうちに到着した警察官に取り押さえられました。


徳島北署生活安全課の梶課長

防災訓練には慣れている職員も不審者対応訓練は初めてでしたが、事件の衝撃が大きかっただけに、真剣そのもので訓練に向き合いました。訓練の後、生活安全課の梶課長より、以下の助言や指導をいただきました。

  • 施設に入ってきた人には職員から先に積極的に声をかける。(声かけのよくできる銀行は強盗されにくいというデータがあるそうです)
  • 少しでも不審な様子があれば迷わずすぐに110番通報する。間違いかもしれないと逡巡しない。間違いであってもかまわない。
  • 「たぶん」誰かが110番しているだろうと考えずに、重複してもいいから「必ず」通報する。
  • 警察に状況が伝わり続けるよう、110番通報した電話は切らないでおく。
  • 不審者に対しては、落ち着いて対応し、相談室などへ誘導。座らせて話を聞き、警察到着までの時間、入所者の安全を確保するための時間を稼ぐ。
  • 館内放送で不審者侵入を全職員に知らせ、利用者様の安全を確保する。
  • 利用者様を脱出させるか、各部屋に施錠するかを即座に判断し、対応する。逃げる場合の経路、方向も考える。
  • 職員がそれぞれ自らの身の安全を確保する。決して一人で対応しない。刃物を隠し持っている場合に備え、相手との間に距離を保つ。
  • ほうき、モップ、傘、椅子、消火器など手近にあるものを頭に入れておき、応戦する。相手をひるませるには目の高さを狙うといい。

最後に「さすまた」を備えておいたほうがいいとのアドバイスをいただき、実際に「さすまた」を使って、相手の身の確保の方法を学びました。

今日の訓練を踏まえ、それぞれに意見を出し合い、検討を重ね、あらゆる事態を想定した危機管理体制の再構築とマニュアルづくりをすすめるとともに、グループ全体の危機管理にも生かしてまいります。

暑い中、ご協力・ご指導くださった徳島北署生活安全課ならびに地域課の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。今後もご協力を仰ぎながら、繰り返し訓練を重ね、その都度問題点を洗い出して、防犯対策に万全を期してまいりたいと考えます。

掲載日:2016/08/21(SUN)

[記事公開日]2016/08/19(金)

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