理事長挨拶 (2016/01/01)
時代に先駆けるサービスで地域に根ざして
「福祉は人 人は心」「心と心」を掲げ、福祉が輝く社会を夢見て、健祥会グループは1979年、ひとつの特別養護老人ホームからスタートしました。現場のニーズに応えるために規制と闘い、規制の壁の一つひとつを実践で乗り越えながら、時代に先駆けるサービスで地域に根ざし、高齢者福祉から障がい者福祉、幼児教育、人材育成まで、幅広く事業展開を図ってきました。徳島から、香川、高知へ、大阪、京都、東京へとそのフィールドを広げるとともに、健康づくりやスポーツ・文化振興など、様々な地域活動を精力的に展開し、地域との絆を紡いでいます。
2014年には念願であった医療法人立のクリニックを開設。介護と医療のさらなる連携強化を図るべくグループ内に統合し、2016年4月、4社会福祉法人、1医療法人からなる医療介護保育の総合法人として新たなスタートを切ります。
困難な時代だからこそ福祉の心で
世界のどの国も経験したことのない超高齢化と人口減少に立ち向かう日本。社会保障のありようが国の未来を決めると言っても過言ではなく、「一億総活躍社会」実現のために介護や保育に大きくスポットがあたってきた今、私たちの役割はいよいよ重いと確信します。
そして、制度・政策がどうあれ、私たちの道はひとつ。創設来変わらぬ福祉の心で、35年余にわたって培ってきた技術とノウハウ、地域との絆を財産に、利用者ニーズに寄り添った質の高いサービスを提供すること、すべての人の明日を想い、地域社会の安心を担っていくことに他なりません。
それぞれの現場で新たな価値の創出を
介護現場では、「地域を支える拠点施設」としてサービスの高機能化を図り、高齢者と家族の安心を担います。また、施設・クリニック・専門学校が連携し、科学的な数値を意識した介護の実践と研究活動を行い、新たな価値の創出と研究成果の社会への還元をめざします。
グループ4保育園はおかげさまで各地域一番の評価をいただいていますが、今後も、心と知と体を育む就学前教育、保護者のニーズに寄り添ったきめ細かな保育サービスの提供に一層努めてまいります。
専門学校においては教育態勢をさらに強化し、高い専門性と福祉の心を持った優秀な人材の育成を推し進めてまいります。また、EPA介護福祉士候補者についても積極的な受け入れを継続し、人材確保を図ってまいる考えです。
仕事に見合う処遇を実現することも経営の課題。サービスの高品質化を職員のやりがいにつなげ、キャリアアップの道筋を描くことで、努力の報われる魅力ある雇用の場を創出してまいりたいと考えます。
健祥会グループは今、「発展」から「深化」のとき。この道の先に新しい時代を築くために、社会全体が抱える問題を俯瞰しながら、時代とともに、地域とともに歩んでまいります。先人たちが「汗と涙」で創った歴史と、今をお支えくださる皆様方に感謝を捧げつつ、健祥会グループへの一層のご支援ご鞭撻をお願い申し上げます。